システムエンジニア(SE)を目指すにあたり、気になるのが本当に学ぶべきスキルです。スキルを高められれば、複雑な仕事もスムーズに進められ、達成感が増えます。

SEといえばプログラミング力をイメージする人も多いですが、実際はそれ以上に「コミュニケーション力」が必要となります。しかも、一口に「コミュニケーション力」と言っても、必要なものは多岐にわたります。

SEに必要な「コミュニケーション力」は以下の4つです。

  • 論理的に考える力
  • スケジューリング能力
  • 提案力
  • 交渉力

一般的にイメージされるような、特に学生が就活でアピールするような「コミュニケーション力」とは随分違うイメージがあるかもしれませんが、これがIT業界において必要な「コミュニケーション力」です。

そこでこの記事では、新卒や転職でSEを目指している人のために、本当に備えるべき「コミュニケーション力」を解説します。これを読めば、SEとしての総合力を高めるヒントが得られます。

論理的に考える力

最初に必要なスキルは、論理的な思考能力です。SEに限らず、さまざまな場面で冷静かつ論理的に物事を考えるべきときは訪れるので、常に磨きましょう。

システムエンジニアは、顧客の希望や問題点をヒアリングしたうえで、解決できるソフトウェアの設計書を作ることが基本です。設計書には最先端の技術を盛り込むのではなく、お客さんの悩みに寄り添った使いやすさを前提とすることが大切です。

顧客の悩みや希望の整理、問題解決にたどりつくまでのプロセスの構築だけでも、本格的な論理思考が必要です。多くの人の問題を解決できるツールの設計書を作る意味でも、日常生活から論理的に考えるクセをつけておきましょう。

論理的思考を鍛えるフレームワーク

ITコンサルタントの場合は日々論理的な思考、いわゆるロジカルシンキングを行っていますが、ロジカルシンキングのベースとして役に立つフレームワークがいくつかありますので、紹介したいと思います。

MECE

MECEとは、物事を考える際に「漏れなく、ダブリなく」考えるために必要なことです。

MECEとは何かを例題とともに説明 コンサルだけでなくすべての社会人が身に着けたい

PREP法

PREP法とは、ある物事に対して理由をつける際に必要となる考え方です。「なぜ必要なのか」「具体的にはどうなのか」を考えることにより、考え方に説得力が持たせられます。

ビジネスにおける分かりやすい話し方・PREP法とは。プレゼンにも就活にも。

スケジューリング能力

SEの仕事で見落としがちな要素に、スケジューリング能力があります。SEは納期厳守がつきものであり、顧客との約束を破る頻度が多くなると信頼性を損ない、会社での立場を失うかもしれません。会社自体の経営にも悪影響を与えるおそれさえあります。

しかしシステムエンジニアとして仕事を進めていると、見積もりや想定より作業規模が大きくて、納期までのスケジュールを圧迫するケースもあります。そうした事態にならないためにも、作業規模や日程計画などをチェックし、現実的にかかりそうな日数を見極めましょう。

作業中に新しく必要になるプロセスが入れば、完成までの時間が延びます。見積もり段階ではわからなかったが新しく必要になったプロセスは割り込み作業といいます。これがいつ入ってもよいように、約束の段階でスケジュールに余裕を持たせることも大切です。

システムエンジニアとしての作業が決まったら、それに集中できるように、1日ごとにやるべき作業を細かく決め、必ずその通りにやり遂げられるよう仕事に専念しましょう。これは資格勉強のテキストを、いつまでに何ページまで進めるかと同じ原理です。

以上から、IT関係の知識を詰め込むだけでなく、仕事をやり遂げるためのスケジュール管理の能力も重要です。

提案力

SEの仕事ではコミュニケーション能力が大切とする人が多いようですが、掘り下げれば、物事を提案する力をつけるという意味でのコミュニケーションが重要です。

SEは顧客からヒアリングを行い、希望を叶えられるソフトウェアの設計書をまとめます。しかしアイデアをまとめられないと仕事に行き詰まったり、顧客のニーズに合ったソフトウェアの設計書を出せなかったりしてしまい、評価を上げられません。

これはビジネス書などでも学べることですが、本格的に養うには現場経験も重要です。提案をわかりやすく伝える方法をまとめるだけでなく、相手に遠慮なく丁寧に説明するという実践が、SEを育てます。

学生時代ならアルバイトで提案力を養うチャンスです。目の前の仕事をこなすだけでなく、よりよい労働環境を作れる方法を常にイメージしてみましょう。このように自身ではなく、相手の目線で物事を考えるクセが提案力を養います。

交渉力

コミュニケーションで最も重要な能力が交渉力です。システムエンジニアでは顧客がタイトすぎる納期や安すぎるコストなどを要求し、こちら側の負担が増えたり、トラブルにつながったりする可能性もあります。

相手からの理不尽な要求をそのまま呑んでしまうと、SEの負担が増すだけでなく、納品遅れや売上不振などで会社側に迷惑をかけかねません。こうしたトラブルを事前に避けるためには、お客さんだけでなく自身がある程度納得できる理由で条件をまとめてもらうことが大切です。

顧客が同意できそうな条件の範囲内で、自身の負担を和らげる意識を身につけましょう。顧客が要求した納期を延ばす理由やコスト削減に限界がある理由をわかりやすく説明することも交渉力の一環です。

ただ顧客の要求を「できない」と拒むだけでなく、お互いがよい条件で仕事をクリアできるための代替案をまとめ、遠慮せずに提案することも心がけましょう。

提案・交渉を行う際にも、PREP法の考え方が役に立ちます。

まとめ

SEの仕事は、物事を論理的に考え、顧客に積極的に提案や交渉ができる力を養うことが大切です。納期を確実に守るためのスケジュール管理能力も普段の生活などから育てられます。本記事で挙げたスキルの種類を念頭に置き、総合力に優れたシステムエンジニアを目指しましょう。

コミュニケーション以外に必要なスキル

本記事では、「コミュニケーション力」に特化して説明しましたが、リンク先ではコミュニケーション力以外にもIT業界で必要なスキルをまとめていますので、参考にしてください。IT業界で必要なスキル プログラミング力よりもっと必要な3つのこと