IT業界で必要なスキルは、Javaなどのプログラミング力で、学生時代からずっとシステムを触ってきたバリバリの理系であることが求められる、と考えている人も多いかもしれません。

もちろん、プログラミング力が求められるものは間違いないですが、実はそれだけではありません。それは、以下の3つです。

  • コミュニケーション力
  • 英語力
  • 勉強する力

一見どのように必要なのか分かりにくいですが、どれもしっかりした理由があるので、説明したいと思います。そして、これらの力があれば、たとえプログラミングが一切できなくても、IT業界を生き抜くことができます。

コミュニケーション力が不足していると、余計なものを作ってしまう

IT業界で最も必要なスキルは、コミュニケーション力と言っても過言ではありません。なぜなら、「顧客がほしいものを正確に理解する必要があるから」です。

システム開発 ウォーターフォール図

IT業界ではおなじみのウォーターフォール図です。もしあなたが学生で、IT業界を志望するならぜひ覚えておいてください。

先端についているものはもしかしたら見慣れないかもしれませんが、僕が付け足しました。『問題提起』というのは、「顧客が必要なものは何か/何について困っているか」を特定することです。

IT業界においては、上流工程に時間をかけることが大切ですが、『問題提起』には特に時間をかける必要があり、ここを誤ったまま進めてしまうと、顧客の要望とは全く異なるものができてしまいます。

コミュニケーション力が必要な例

例えばこのようなものです。

カレーを作りたいお母さんから、米を買ってくるように頼まれました。そこで、普段家で食べているコシヒカリを買ってきました。

しかし、実はお母さんが作りたかったのは、「本格インドカレー」でした。そしてお母さんも分かっていなかったのですが、インドカレーには日本米ではなくタイ米が必要でした。

結局、見た目はインドカレーっぽいものができましたが、若干味が違う、ということになってしまいました。

「顧客自身も、自分の問題点や必要なものが分かっていない」というのは、IT業界では往々にしてあります。本来はSEやITコンサルタントが、「御社の欲しいものはこれですね(タイ米が必要)」と示す必要があります。

しかしコミュニケーション力が不足していると、本来の目的(インドカレーを作る)が分かりません。言われたものをただ用意しただけ(「米がほしい、と言われたので、日本米を買ってきた」)になってしまいます。

そもそもコミュニケーション力とは?

そもそも、コミュニケーション力と言っても、どのような力を指すのでしょうか?(過去に就活生向けに、「コミュニケーション力はいろんなものがある」と書いています。関連記事:就活の面接で「コミュニケーションが得意」はNGな理由)

ズバリ必要なものは以下の2つです。

  • 聞く力
  • 提案力

聞く力が必要な理由

先ほども言いましたが、顧客は自分が必要なものを正しく理解していないことがあります。この状態だと、顧客はどのようなものが必要かを正しく説明できません。

その際に、「聞く力」が必要になります。顧客が必要と言うものに対し、5W1Hで整理します。特に、「なぜ」が重要です。

提案力が必要な理由

そして整理した内容を「提案する力」が重要になります。これも5W1Hを中心に、理論立てて説明します。特に、「なぜ(日本米ではなく)タイ米が必要なのか」を顧客に納得させる必要があります。

元々顧客は「日本米が必要」だと思っています。それを「タイ米が必要だ」と納得させるためには、ロジカルに説明することが求められます。ただ感情任せにタイ米を買うべきだと言っても伝わりません。

なぜコミュニケーション力が「最も必要」なのか

身も蓋もないですが、提案するポジションにいる人のほうが、お金がいっぱいもらえるからです。一般的に、エンジニアの単金は、上流にいればいるほど高くなります。

IT業界の「コミュニケーション力」

以下の記事では、「コミュニケーション力」に特化して、IT業界で必要なスキルをまとめています。参考にしてみてください。コミュニケーション能力とは何か IT業界において「コミュ力が高い」を思わせる4つのスキル

英語力がなければ、技術を吸収できない、伝えられない

エンジニアに英語が必要な理由 多くのIT技術はアメリカ発なので、

ほとんどのIT技術は、欧米(特に、米)から生まれてきます。これにより、以下の場面で英語が必要になってきます。

・マニュアルを読む/検索する
・コミュニティで質問する

IT技術について調べものをする際には、このようにする方がほとんどだと思います。ただし、マニュアルは日本語訳がない場合があります。

これは、日本の技術者が英語圏に比べ少ないのが理由です。このため、Webページで調べる際にも、英語のページしか存在しない場合も多いです。

同様に、技術者が参加するコミュニティで質問をする際にも、日本語の技術者が少ないため、英語でコミュニケーションを取る必要が出てきます。

また最近は、オフショア開発といい、「設計までを日本で行い、開発は賃金の安い外国で行ってもらう」という開発方法が主流です。この場合、現地のエンジニアに指示を出すのは当然英語です。英語ができなければ、エンジニアに誤った指示をしてしまうことになります。

最新のIT技術は、すぐに「一昔前」の技術になってしまう

IT業界は技術の入れ替わりが早い

学生のころまで一生懸命勉強をがんばってきたのに、社会人になったとたん一切勉強をしなくなった、という方が非常に多いです。もしあなたが仕事をできるようになりたいなら、勉強をし続けなければいけません。

  • もっと商品を売れるようにするにはどうしたらいいか
  • いいアイデアを出すにはどうしたらいいか
  • 仕事を早く終わらせられるようにするにはどうしたらいいか

これらはすべて勉強です。

IT業界はドッグイヤー

特にIT業界は技術が日進月歩で進んでいきます。イヌはヒトの7倍の成長スピードになぞらえて、「ドッグイヤー」という言い方もあります。

20年前一世を風靡したWindows95ですが、現在使っている人は誰もいません。

顧客へシステムを売りたいなら、最新の技術を知っていなければなりません。そして最新の技術を知るためには、勉強をし続けないといけません。

資格だとイメージしやすいですね。資格を持っていると会社や顧客からの評価が上がります。ただし資格を取得するためには当然勉強が必要ですね。

勉強をするには、目標を設定することが必要になります。「思いつかない人向けに目標設定の方法と書き方をまとめた。」でも書いた通り、具体的な勉強のイメージがしやすくなります。

プログラミングができないエンジニアはたくさんいる

みなさんが思っている以上に、「プログラミングができないエンジニア」はいっぱいいます(僕もその一人です)。ですが、そのような人は「提案がうまい」「英語ができる」「最新の知識を持っている」など、それを補ってあまりある強みがあります(自分のことは言っていませんが)

もしみなさんの目指す場所が高いところにある場合は、日頃からの勉強を忘れないようにしましょう。

SEのキャリアパス

一口に「SE」と言っても、仕事内容はたくさんあり、どのようなキャリアを積み重ねていくかは全く異なるものです。一例を以下の記事でまとめていますので、参考にしてみてください。SEの仕事に就くならキャリアパスを学ぼう!具体例4つを交えて解説