就活を行う大学生にとっては、面接は大きな関門ですね。また、面接を突破して新たな一歩を踏み出した新社会人にとっも、今後は顧客や取引先などと話す機会がたくさんあることと思います。
そのためには、普段友達と何気なくしている話し方では通用せず、面接用/仕事用の話し方が必要になります。
最も重要なことは、「結論から話す」ということです。しかし、「結論から話す」ということは、慣れない間は意外と難しいものです。
ですが、ある形にはめてしまえば、あとは練習するだけで「結論から話す」ということが可能になります。その「形」が、「PREP法」です。
以下、就活生の面接を例に挙げていますが、社会人であってもそのまま使うことができます。適宜、自分の立場に置き換えて考えてみてください。
Contents
PREP法とは何か それぞれの意味と話の内容を考えるコツ
以下、PREPのそれぞれの意味を紹介します。PREPとは、それぞれの頭文字を取ったもので、各項目は以下のような意味を持っています。
- Point:結論
- Reason:理由
- Example:具体例
- Point:結論
P:Point 結論 「話の内容」と「結論」を最初に言う
最初に、「私は○○です」といった結論を持っていきます。こうすると、今から何の話が始まるのか、面接官が理解しやすくなります。
話し言葉の場合は文章が残らないので、聞き手に頭の中でイメージさせやすくすることが重要です。イメージさせるのに最も手助けとなることは、「どのような話が始まるか」を理解することです。
「どのような話かを理解させる」ために、結論から話すことが重要となります。
R:Reason 理由
次に結論の理由を説明します。このとき、理由が複数ある場合は、「理由は○つあります」と最初に言い、1つ目は○○、2つ目は××…、と箇条書きになるように説明します。理由は端的にして、詳しい話は次のE:Exampleの部分でしてください。
理由を最初に箇条書きにする理由は、先ほどと同様「聞き手に頭の中で整理させやすくする」ためです。
また、理由はできれば3つあるとよいです。なぜなら、3というものは人間が理解しやすいからです。2つだと少ないし、4つだと多すぎて理解しづらいので、3がいい、ということです。
ただし、どうしても思いつかなければ、2つ以下でもだいじょうぶです。理由に説得力を持たせることができればいいからです。
E:Example 具体例
Rで挙げた理由が本当だと分かるような具体例を説明します。ここでは、P:結論やR:理由より長くなってもいいですが、あまり長くなりすぎないように注意してください。
具体例は、箇条書きに分けた理由ごとに説明します。各理由で話を一旦区切ると、聞き手が頭の中でイメージしやすいです。
P:Point 結論
最後に、「なので私は○○です」と締めます。結論を2回言うことで、最初に話した結論を、聞き手に思い出させてくれる効果もあります。
PREP法の重要性 PREP法は強みや主張を端的に表す
「自分がどのような強みを持っているか」など、自分の言いたいことを分かりやすく説明するために重要です。
毎日、どのような話をしようか頭を悩ませたり、面接の際の話のネタ作りをしている人もいるかと思います。
面接で重要なことは「会社で自分が戦力になれることをアピールする」ことですが、そのためにはまず自分を知ってもらう必要があります。
自分のことを相手に伝えるには、2つの方法があります。
・話の内容を充実させる
・話を分かりやすく伝える
このうち、「話を分かりやすく伝える」は、今からでも練習できます。
せっかくいいアピールポイントを持っていたとしても、それが相手に伝わらなければ意味がありません。そのため、「分かりやすい話」が重要になってきます。
PREP法の練習と例文
それでは、「自分の強み」で、実際に例文を作ってみましょう。
結論:
私の強みは、一度立てた目標を絶対に達成させることです。
これで、「この人は目標を絶対に達成させることが売りなんだな」と面接官に印象づけることができます。
逆に、これを先に言わないと、「この人の売りはなんだろう」と考えさせることになってしまい、話が理解されない可能性があるので注意してください。
理由:
理由は2つあります。
1つ目は、大学受験を成功させたこと。
2つ目は、サークルのフットサルの大会でいい成績を収めたことです。
これで、自分の強みの裏付けを一言で表すことができます。
なお、「理由は、」という言葉を先頭にくっつけると日本語がおかしくなってしまう場合は、別の言葉に置き換えても構いません。
ここで重要なのは、「結論の裏付けを一言で説明する」ということです。
具体例:
大学受験については、部活を引退してから勉強を始めたので、期間が半年しかありませんでした。
始めた当初は、志望校の偏差値に10足りず、E判定でした。
そこで、以下の3つに分けて、目標を設定しました。
・過去問と比較し、自分に何が足りないのかの比較。
・各教科について、どの分野で何点とるか、最終的なゴールを設定
・細かい目標を週単位で設定
各週の目標を達成させるためには、ほとんど休みなく勉強する必要があったので、大変でした。
しかし、目標を細かく設定したことで、少しずつゴールに近づいている、ということがよく分かり、モチベーションを維持するためにはよかったと思います。
このようなものでしょうか。先ほども書きましたが、具体例を説明する際、夢中になりすぎて長くなってしまわないように気を付けてください。
コツは「1文を短く区切る」です。
これらの文章は、とても簡潔で短く分かりやすいですね。短い文章が読みやすいのと同様、短い話し方も同様に分かりやすいです。
※「フットサル」は割愛しますが、ぜひみなさんで練習してみてください。
なお、「具体例」を作成する際には1つ注意点があります。具体例の内容が、必ず「理由を満たしているかどうか」を確認してください。「逆方向に見て」正しいかどうかを確かめることが重要です。
以下の「思いつかない人向けに目標設定の方法と書き方をまとめた。」も参考にしてください。
結論:
以上より、私は目標を絶対に達成させます。
最後に、結論で締めます。話の内容を簡単にまとめることで、話の内容を聞き手に思い出させてくれる効果もあります。
まとめ
スポーツで言えば、話の内容は「選手」、話し方は「戦術・戦略」に相当します。どれだけいい選手がたくさんいても、しっかりした戦術や戦略がなければ、試合に勝つことはできません。
逆に、戦術や戦略をしっかり考えていれば、選手がそろっていなくても試合に勝てるかもしれません。
自分を少しでもよく見せるために、「話し方」についても意識してみてください。
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