「おあいそ(会計)」「ワカメ(回送)」「ザギンでシースー(銀座で寿司を食べる)」など、独特な業界用語が存在する業界がありますが、これは特別な世界にのみ存在するわけではなく、どのような業界にも存在します。
しかし、初めて聞く単語だと「なんだこれ」と思ってしまう用語も多いですね。これは会社によってもまちまちなので、特に客先常駐が多いITエンジニアやコンサルタントは大変かもしれません。
今回紹介する用語は、わりとどこでも使用されている俗語かと思います。基本的には、公式な場では使いませんが、社内会議であれば普通に使われるものも多いです。
初めて配属される新入社員などにとっては、意味不明な言葉も多いかもしれませんが、少しでも参考にしてもらえればと思います。
「社内でよく聞くカタカナ語」も合わせてご覧ください。
Contents
いっぴ(ピン)
(各月の)1日のことです。オフィス内では「○月ついたち」とは言わず、「○月いっぴ」と言うことが多いです。
「8月いっぴ」「10月いっぴ」という使い方ですね。
なお、より砕けた言い方に、「○ピン」という言い方もあります。例えば、「4ピン」(読み方は「よんぴん」)で、「4月1日」を指します。
例:「7月いっぴから新しい社員さんが来ます。」「8ピンに席替えするよ。」
エイヤー
とりあえずざっくりと、概算で、の意味です。
例:「一旦エイヤーで作って、細かいところは来週見直します。」
サマる
概要や集計結果のことを「サマリー」と言いますが、それを動詞にしたものです。「バトる」のようなものです。
例:「この資料サマっといて。」
先祖返り
何か手を加えた結果、古い機能や情報がそのままの形で復活することを指します。
一例としては以下のようなものです。
一つの資料や機能を複数人で編集しているときに発生しやすいです。
似た言葉に「デグレ」がありますが、これは「手を加えたら、加える前のほうがよかった、という箇所が出てきた」こと全般を指します。デグレのうちの一部分が、「先祖返り」です。
たたき
とりあえずざっくりと、概算、の意味です。
「エイヤー」との違いは、「エイヤー」が副詞、「たたき」が名詞、ですね。
例:「一旦エイヤーでたたきを作って、細かいところは来週見直します。」
デグレ
何か手を加えた結果、「手を加える前の方がよかった」という箇所が出てきた状態を指します。
一例としては以下のようなものです。
似た言葉に「先祖返り」がありますが、これは「何か手を加えた結果、古い機能や情報がそのままの形で復活すること」を指します。
デグレは、先祖返りとは異なり一人で作業を行っているときも発生する可能性があります。
てっぺん
深夜12時のことです。短針が時計の頂上を指していることからきています。
例:「昨日は結局全然終わらなくて、てっぺんいっちゃったよー。」
投げる
誰かにメールを送ることを指します。また、仕事を丸投げする際にも使用します。
例:「とりあえず客先に進捗状況メールを投げときました。」「この件はAさんに投げます。」
なすび、ナス
待ちに待った、ボーナスのことを指します。
なながつ
「7月」のことです。「1月(いちがつ)」や「4月(しがつ)」との混同を避けるために、「7月」であることを強調する際に使います。
これはオフィシャルな場でも使用しますね。
バラ、がっちゃんこ
複数に分かれる資料やシステムに対して、章やページごと/昨日ごとに個別に作ることを、「バラで作る」といい、それを後でマージすることを「がっちゃんこ」と言います。
例:「とりあえずバラで作って、レビューが終わったら全部がっちゃんこしましょう。」
ハウる
複数のマイクやスピーカーがあるときに(例:マイクAとB、スピーカーXとY)、一方のスピーカーが放った音をもう一方のマイクで拾ってしまい、「キーン」と不快な音が鳴る現象を「ハウリング」と言いますが、動詞にして「ハウる」とも言います。電話会議・Webミーティングなどでたまに聞けます。
マイクAでしゃべった声がスピーカーXから放たれ、その音をマイクBで拾い、スピーカーYから放たれる。互いに音を拾い合い、不快な音が鳴る。
例:「ハウってるのでそのマイクをミュートにしてください」
ちなみに、ビジネス用語、というわけではないですね…音楽をやっている方なら馴染みがある言葉です。
ぺライチ(1枚っぺら)
一枚紙になっている資料のことを指します。
例:「詳細なデータにつきましては、ペライチの資料に記載しております。」
ふーん、へー、そうなんだ
情報共有や報告を受けたとしても、それに対して関係性や影響が薄いため、レビューや指摘のしようがないことを指します。
ただし、不快な印象を与える可能性があるため、報告をもらった相手に対しては使わず、あくまで内部でのみ使用します。
例:「営業部からレビュー依頼を受けましたが、正直『ふーん、そうなんだ』という感じなので、そのまま問題なしとして返答します。」
ボール
仕事の主担当のことを指します。
「Aさんがボールを持っている」だと、“Aさんが主担当である”ということを指し、「Bさんへボールを渡す」だと、“主担当をBさんへ移す(もしくはBさん待ちの状態になる)”ことを指します。
末
「数字+末」で、○月末日のことを指します。省略した表現となります。
ちなみに、読み方は「まつ」です。「すえ」ではありません。
例:「この業務は6末までに終わらせます。」
ろくぴた
6時ピッタリに帰宅すること(定時帰宅)を指します。
例:「今日は予定があるのでろくぴたします。」
これらの言葉は、社内の会話であれば頻出するので、最初は分からなくても、知らないうちに使いこなしてしまっている可能性も高いですね。
これであなたも立派なビジネスマンですね(?)